トリスタンとイゾルデ

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概要

中世宮廷詩人たちが広く語り伝えた恋愛物語。 騎士トリスタンと君主マルク王の妃となったイゾルデの悲恋を描く。

トリスタンとイゾルデ、またはトリスタン物語とも言う。

期限はケルトの逸話で、12世紀のフランスで韻文(俳句のようなもの)でまとめられた。元々は独立した作品ではあったが、13世紀になると小説のようにまとめられ、アーサー王伝説の一部に取り入れられた。また、トリスタンは円卓の騎士に数えられ、ランスロットと並ぶ騎士として名を馳せた。

物語

出会いから再会へ

生まれてすぐ両親を亡くしたトリスタンは叔父マルク王に仕え、騎士として広く知られるようになる。 マルク王が治めるコーンウォールに対してアイルランドの騎士モルオルトは貢物を要求する。トリスタンは決闘を行い討ち倒すが、剣に塗られていた毒によって倒れてしまう。 回復を望み、一人海に漕ぎ出ると偶然アイルランドに漂着。「どんな毒でも取り除ける」というアイルランド王妃に預けられるが、討ち倒したモルオルトの仇であることを知られないようにタントリスと偽名を使って回復を待った。

アイルランドを脱出し、帰還を果たしたトリスタンはマルク王に寵愛されている事を嫉妬した諸侯に結婚を求められる。しかし王は「ツバメが運んできたこの黄金の髪の女性を妻にする」と言い逃れる。 その髪はアイルランドの王女イゾルデのものだと気づき、再びアイルランドに向かう。

竜退治と帰国

アイルランド王、アグウィサンスは凶暴な竜に悩み、《竜を退治した者に王女を与える》との布告を出していた。 竜の退治に成功したトリスタンだったが、その場で力尽きてしまう。それを見た騎士が竜を退治したのは自分だと名乗り出る。だが不満に思ったイゾルデは侍女ブランジァンと従者ペリニスを連れ流の住処へと赴く。そこで昏倒しているトリスタンを見つけ、城に連れ帰った。介抱の最中、イゾルデは叔父モルオルトを討ち倒した騎士がトリスタンだと気づくが、彼を許してしまう。布告通りイゾルデを勝ち得たトリスタンは、両国の和平のため、マルク王にイゾルデを引き渡す事にしてコーンウォールに帰国する。その最中、イゾルデと愛し合うようになる。

政略結婚と追放

帰国後、予定通りマルク王とイゾルデは結婚を果たす。政略結婚だったが、イゾルデは優しい王に感謝していた。反面、トリスタンと密かに逢瀬をするようになりついにそれが露見してしまう。そしてトリスタンは火刑、イゾルデは監禁という処遇になる。 トリスタンは礼拝堂から脱出しイゾルデを救出。発見されるまで森へ隠れていた。 日々が過ぎ去った後、イゾルデをマルク王に返した。マルク王は寵愛していたトリスタンを処刑せず、国外追放という形で和解した。 ※この後キャメロットに庇護を求め、円卓の騎士となる。

ブルターニュと白き手のイゾルデ

コーンウォールを去ったトリスタンはブルターニュへ訪れると、ホエル王へ加勢する。王女を強奪せんとする敵から守り、彼の武勇に惚れ込んだホエル王は王女と結婚してほしいと頼む。 ブルターニュ王の娘、奇しくも同じ名を持つ白き手のイゾルデ。放浪に疲れ、安寧を求めていたトリスタンは彼女と結婚をする。

トリスタンの死と帆の色

再びブルターニュは戦果に巻き込まれ、その最中トリスタンは瀕死の重傷を負う。最期だと思ったトリスタンは使者に金髪のイゾルデからもらった金の指輪を託し、コーンウォールへ向かわせた。 帰りの船に金髪のイゾルデが乗っているなら白い帆を。乗っていないなら黒い帆を掲げてほしいと伝えていた。やがて船が戻り、白き手のイゾルデに船の帆は何色か、とトリスタンは尋ねると「黒い帆です」返答を聞くと静かに息を引き取った。

トリスタンの死から数時間後、トリスタンの元に現れた金髪のイゾルデは悲しみのあまり亡骸に覆いかぶさると、そのまま死んでしまう。 そのことを聞いたマルク王はただ、二人の亡骸をコーンウォールに運び、同じ墓へと埋葬した。

Source

  1. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%82%A4%E3%82%BE%E3%83%AB%E3%83%87
  2. https://matome.naver.jp/odai/2146564738377703801

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