荒れ狂う騎士が、騒がしい音とともに現れる──
その名はベレト。ソロモン王に仕えた72柱の悪魔のひとりであり、恋愛を司る強大な王です。
この記事では、「ベレトとは誰か?」「どんな能力を持ち、どのように召喚されるのか?」といった基本情報から、創作やキャラクター設定のヒントとしても使えるような象徴的要素までを、分かりやすく解説します。
ベレトとは?
ベレト(Beleth)は、『ゴエティア(ソロモンの小鍵)』に記された72柱の悪魔のうちの一柱。序列13番目に数えられる偉大なる王であり、非常に高位の存在とされています。
彼は、かつてソロモン王によって使役されたとされ、その後も召喚術において強力な存在として知られています。ベレトは恋愛や感情といった人間の深い情動を支配していると伝えられており、特に愛を引き寄せる力を求める術者にとっては重要な存在です。
🔹ベレトの階級:王(King)
『ゴエティア』におけるベレトの公式な階級は**「王(King)」**です。
ソロモン72柱の中で「王」の階級を持つ悪魔はごく少数であり、彼の地位の高さを物語っています。
- 階級:王(King)
- 序列:13番目
- 支配する軍団:85軍団
「王」という階級は、絶対的な支配力と威厳を象徴するものであり、召喚者は彼に対して慎重かつ礼儀正しく接する必要があります。王に対して失礼な態度をとれば、即座に怒りを買うこともあるでしょう。
また、「王」階級の悪魔は、他の階級(侯爵、公爵、伯爵、騎士など)を従える立場にあるとされ、指揮・命令系統の頂点に立つ存在でもあります。
ベレトの外見と特徴
召喚時、ベレトは騎士の姿であらわれるとされ、騒がしいトランペットの音と共に乗馬して現れると記述されています。その姿は威厳と恐怖を兼ね備えており、召喚者に強い威圧感を与えます。
- 白馬に乗っていることが多い
- トランペットや金属音のような音を伴って出現
- 顔つきや装いは王や騎士を思わせる
この「音を伴って登場する」という特徴から、ベレトは「騒音とともに愛を司る」という、相反する力を持つ存在とも解釈できます。
ベレトの能力と支配領域
ベレトは85の悪魔軍団を指揮する王です。その統治力と命令権は絶大で、彼の命を受けた悪魔たちは従順に行動するとされています。
また、彼が持つ主な能力は以下のとおり:
- 愛を引き寄せる/恋を起こさせる
- 感情の制御や操作
- 人間関係に影響を与える(魅了や説得など)
そのため、召喚する者は「愛情問題を解決したい」「恋愛成就のために力を借りたい」といった願望を持つことが多いと考えられます。
召喚時の注意点
ベレトは非常に気性が荒く怒りっぽい悪魔とされています。召喚時、彼はしばしば怒った様子で現れます。ここで重要なのは、彼の怒りに対して冷静に、そして敬意をもって対応することです。
召喚儀式でのポイント:
- ベレトは怒っていても冷静に対応するべし
- 必ずソロモン王の指輪を手にして対峙する
- 礼儀を尽くせば、彼は従順に命令を聞く
このように、召喚者の態度や準備が、成功のカギを握っているといえます。
創作・キャラクター設定のヒントに
ベレトは創作の題材としても非常に魅力的な存在です。
たとえば…
- **「恋愛を司る騎士王」**としてロマンスファンタジーに登場
- **「怒れる愛の精霊」**として敵味方問わずに描写
- 音と愛を操るキャラクターという異色の組み合わせで印象づける
彼の「騒がしい登場」「怒りと愛の共存」「騎士王」というモチーフは、ゲームや小説、漫画においても非常に映えるテーマです。
ソロモン72柱
序列2
序列29
序列30
まとめ
ベレトは、ソロモン72柱の中でも特に個性的な存在です。
その特徴は以下の通り:
- 恋愛・愛情を司る高位の王
- トランペット音とともに騎馬で登場する
- 怒りっぽいが、礼儀を尽くせば協力的
- 85の軍団を率いるほどの権力者
もしあなたが創作やオカルト、神秘学に興味があるなら、ベレトという存在は非常に興味深いキャラクターになるはずです。
愛と混沌の間を行き来する王──それが、ベレトなのです。