外なる神々(The Outer Gods)とは何か?
外なる神々(The Outer Gods、蕃神とも呼ばれる)は、クトゥルフ神話に登場する宇宙規模の超越的存在です。人間の視点から見ると「まるで神のような力を持つ異星や異次元の生物」とされ、その力は人智を遥かに超えています。これはゼウスやヘルのような「全知全能」や「自然現象・概念の神格化」とは異なり、むしろ「宇宙人」に近い存在と言えます。
クトゥルフ神話TRPGのルールブック第6版では、外なる神々は「宇宙の支配者」として扱われ、旧支配者とは別の神格グループに分類されています。
旧支配者と外なる神々の違い — 簡単な分類方法
外なる神々と旧支配者の最も大きな違いは「人間が召喚したときの制御可能性」にあります。
- 旧支配者
人間の手で召喚や対処が可能な存在。 - 外なる神々
宇宙の法則そのものを体現し、人間ごときに制御できない超常的存在。
特にアザトースをはじめとする外なる神々は、宇宙の根源的な法則を体現しているため、旧支配者よりも遥かに強大で、通常の人間の力ではどうにもなりません。
外なる神々の歴史と呼称
外なる神々は作家によって「異形の神(Other Gods)」や「旧き神々(Elder Gods)」と呼ばれることもあり、呼称が混在している点に注意が必要です。
もともと「外なる神」という言葉はヨグ=ソトースのみを指していましたが、クトゥルフ神話TRPGの登場とともに複数の強大な存在をまとめるカテゴリーとして用いられるようになりました。オーガスト・ダーレスによる体系化が大きな役割を果たしています。
旧支配者と旧神の対立関係が語られる中で、旧支配者のトップであるクトゥルフ以上に強大な存在がいることから、「外なる神」という区別が成立したとする説もあります。
ただし、外なる神と旧支配者は混同されることも多く、分類を明確にしない資料も少なくありません。
主な外なる神々の一覧
以下は代表的な外なる神々です。
- アザトース
宇宙の中心に存在し、混沌の核とされる最強の外なる神。
- シュブ=ニグラス
生命の起源や成長を司る女神的存在。 - ミゼーア
正確には外なる神ではありませんが、ほぼ同等の強大な力を持つ存在。 - ニャルラトホテプ
多様な姿で現れ、外なる神の使者として知られる。 - 名もなき霧
謎に包まれた存在で、クトゥルフ神話世界に不気味な影響を与える。 - 闇
抽象的かつ強力な暗黒の存在。




まとめ:外なる神々はクトゥルフ神話における究極の超越存在
外なる神々は、クトゥルフ神話の中でも人間の理解を遥かに超えた存在群です。宇宙の法則そのものを具現化した彼らは、旧支配者とは異なる次元の力を持ち、人間が簡単に対処できる存在ではありません。
クトゥルフ神話TRPGや小説の世界では、これらの存在が物語に奥深さと壮大なスケール感を与えています。


