はじめに:GTDで情報カードを使っていた頃の話
かつて私は、**GTD(Getting Things Done)**のフレームワークをベースに、情報カードを使って日々のタスクやメモを管理していました。
きっかけは、技術評論社の記事で紹介されていた「情報カードでアウトプット思考を鍛える」手法との出会いです。この記事では、情報カードを「記録」ではなく「思考を動かす」ための道具として使うアイディアが提示されており、非常に刺激を受けました。
その影響もあって、私はタスクや気づきを1枚1枚のカードに書き出し、それらを日付や月ごとに分類することで、「頭の中の整理」と「実行の準備」の両方を担わせていたのです。
カードには日付や月別の見出しをつけ、今日やること・今月中に片付けたいことなどをアナログで記録。1日が終わる頃にはカードの束がタスクの達成感を伝えてくれていました。
しかし、タスク管理にNotionを導入してからというもの、情報カードをタスク用に使う必要はなくなってしまいました。
デジタル移行とアナログの“余白”
Notionでの管理は圧倒的に便利です。リマインダーやリンク、分類が一元化され、カードに手書きしていた頃よりも効率的に処理できるようになりました。
ただ一方で、**「思いついたことをパッと書いておく」「なんとなく残しておきたい感情や発想を寝かせる」**といった、アナログ特有の“余白”がなくなってしまった感覚もあります。
それなら、**数年前から使っていた情報カードを、さらに別の角度から活用できないか?**と考えるようになりました。
再提案:情報カードを“振り返りドック”にする
そこで思いついたのが、「情報カードを一ヶ月後に見返すドックとして運用する」アイディアです。
タスク処理のためではなく、自分の発想や思考を一度寝かせることを目的とした使い方です。
流れはこうです:
- **「思いついたこと」「これってどうなんだろう」「忘れたくないこと」**をその都度、情報カードに書く
- 書いたカードは、記入した**「日付」の見出し**にストックしていく
- 1日の終わりに、その日に書いたカードのヘッダー(タイトル)だけを手帳にメモ
- 「これは覚えておきたい」と思ったカードだけを、翌月の日付の束に移動
- 翌月、カードを見返しながら気づきの再整理や思考のまとめを行う


タイムラグの価値:「その時の自分」と距離を置く
この方法の面白いところは、“記入”と“判断”にタイムラグがあることです。
アイディアを書いた瞬間は「これは大発見!」と思っていたとしても、1ヶ月後に見返してみると「そこまででもなかったかも」と冷静に判断できることがあります。
これはまさに、自分の考えを“第三者目線”で見返すための時間差。
一方で、本当に価値のあるものは、寝かせても色あせず、むしろ深みを増して見えるはず。
このプロセスは、情報の選別にもなるし、アイディアの磨き直しにもつながります。
アナログ×デジタルの併用:私の現在の情報管理法
現在私は、以下のようなハイブリッドな情報管理スタイルを試行中です:
- ✅ タスク・プロジェクト管理:Notion
- ✅ 情報カードを元に1日の流れなどをアウトプット:紙の手帳
- ✅ デジタル資料にするためのアウトプット:Goodnotes
- ✅ ブレインダンプやマインドマップなど思考を伴う作業:ルーズリーフに転記 or Notionに集約
アナログとデジタルの境界をゆるやかにすることで、それぞれのツールの良さが引き出せている実感があります。
おわりに:使わなくなったツールの“再発明”
情報カードに限らず、使わなくなったツールやフォーマットをそのまま眠らせておくのはもったいないと思います。
少し視点を変えてやるだけで、新しい役割を持たせることができる。
もしあなたも「情報管理をもっと自分らしくしたい」「PDCAをアナログで回したい」と感じているなら、
この“1ヶ月寝かせる情報カード”のアイディア、ぜひ試してみてください。
使い方や運用方法など、気になることがあればお気軽にコメントください!
私自身もまだ試行錯誤中なので、皆さんの工夫や疑問から学べることを楽しみにしています。



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