概要
アーサー王伝説に登場する人物。フランス語ではゴーヴァン[Gauvain]と呼ばれている。アーサー王の甥に当たる。オークニー王ロトとアーサー の異父姉モルゴースの子。弟にガヘリス、ガレス、アグラヴェインがいる。
「アーサー王の死」ではモルドレッドは異父弟となっている。
息子にはフローレンス卿、ロヴェル卿、ガングラン卿がいる。
初期の伝説によるとアーサー王の甥として最も優秀な棋士として活躍。朝から正午までは力が3倍になると言う特性を持つ。強情で勇猛果敢で、失敗も多いがアーサー王に信頼もされ、片腕として動くことも多かった。
地域によって変わる人物像
ケルト社会においては王に子供がいない場合、王の姉妹の子が後継者となる風習もあり、中世後期(12世紀ごろ)にフランスのシャルルマーニュの形態に取り入れられる前まではかなり高い地位であった。
ブルターニュ(ケルト系)のものでは最後まで生き残ったガウェインに禅譲するエピソードもある。
フランス、トマス・ロマリー版ではフランス色が強く、ランスロット卿が優遇されていた。
ランスロット卿、トリスタン卿の引き立て役として敗北するシーンが多々あり、性格についても復讐心が強く父の仇の息子であるラモラック卿を闇討ちするなど黒い場面も印象的。
名前と起源
ケイ卿・ベディヴィア卿と共に最古参である。起源はウェールズの英雄『グワルフマイ[Gwalchmai]』と同一人物とされる。彼の名前を直訳すると「5月の鷹」となり、5月はケルト社会では夏の始まりとされ、ガウェインが太陽神を起源としている理由の一つになる。
諸説
中世学者ロジャー・S・ルーミスはこの説を反対し、起源はマビノギオンの「グワルヴァン・グワルト・アヴウイ」であるとしている。彼の説だと名前の由来は「雨の髪」または「金髪」となる。
ガウェインと緑の騎士の物語がクー・フーリンの首切りゲームと類似することから、ガウェインの期限は北イングランドでクー・フーリンと起源が同じとも。また、ガウェインとクー・フーリンの伝承が統合された可能性もある。
武装
ガラティーン[Galatine]と銘打った剣を愛用。エクスカリバーの姉妹剣とも言われているが、出番はほぼなく形状や性能、入手経路など不鮮明な部分も多い。
主人公的作品
- 「ガウェインと緑の騎士」
- 「ガウェインの結婚」
関係
Source
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E7%8E%8B%E7%89%A9%E8%AA%9E
- https://en.wikipedia.org/wiki/Roger_Sherman_Loomis
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